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「トマールくん」プロジェクト支援について【開発技術課】
開発ストーリー
2024.01.30
久しぶりの投稿となります。石坂電器の開発技術課です😊
今回は、弊社が協力支援しております、群馬県立前橋高校 科学・物理部の皆様が開発中の
「トマールくん」プロジェクトについてご紹介いたします。
「トマールくん」とは、自転車へ後付けが可能な自動ブレーキシステム。
仕組みとしては、付属のカメラからの情報をもとに物体検出AIが車を検知し、自動でブレーキを
作動させて衝突を回避する、といった造りとなっています。
残念ながらここ群馬県では高校生の自転車事故が非常に多く、その件数は9年連続全国1位という
悲しい現実が。
ゆえに、事故のうちで多くの割合を占める、中高生の対自動車事故を減らしたいという思いから、
この「トマールくん」の開発は始まったそうです。
またこちらのプロジェクトは、昨年度開催された『ぐんまプログラミングアワード(GPA)2023』において、その画期的なアイデアから見事最高賞であるMVP・総務大臣賞を獲得しました。
各種メディアで特集されるなど注目度も非常に高いため、既にご存知の方も多いかもしれません。
そんな「トマールくん」と石坂電器の出会いは、昨年の10月、Gメッセにて開催されていた展示会【ぐんまTech EXPO】内の特別企画、『始動人Jr.インキュベーション2023(主催:群馬県)』から
始まりました。
インキュベーションとは元々英語で「(卵などが)孵化する」という意味。
また一般的に、事業のスタートを支援する活動のことを指します。
こちらの企画もその名の通り、群馬県内に在住、または通学している学生の抱えているアイデアの「卵」を対象として、それらを孵化(実現)するために必要な技術的、あるいは物品的サポートを
希望する県内企業とのマッチングを行うという目的で開催されました。
プロジェクトの発表会場はほぼ満席。
その期待通り、どの発表者のステージも大変素晴らしかったのですが、全チームの共通点として
『いま、困っている誰かのために』を原動力として、思いやりに溢れたアイデアをもとに開発を
行っていたことが印象的でした。
そんな中、前橋高校が支援を求める理由として挙げていた、ブレーキシステムに関する改善。
こちらを聞いて、ぜひ弊社も携わりたいと思いました。
なぜなら、石坂電器は自動車部品の製造企業。
細かな点は違えど、モビリティ分野に身を置いている会社です。
そして創業から約60年の間に培ってきた技術と経験があります。
弊社であれば彼らの課題解決の力になれるかもしれない。
そう思い、企画発表から数日後にトマールくんプロジェクトへの支援を申し出た次第です。
その後、無事にマッチングが成立し、石坂電器は正式に前橋高校 科学・物理部の皆様へ協力させていただく運びとなりました。
現在は月に一度以上の頻度で前橋高校での打ち合わせを行い、既存の製品をより良いものとするため年齢や価値観の差も超えて一丸となりブラッシュアップに励んでいます。
また、ありがたいことに、科学・物理部の皆様が伊勢崎市にある本社の製造工場へ見学に
来てくださったこともありました。
(当時の様子はこちらから)
では、ひとえに企業としての支援・サポートといっても、具体的には何をしているのか。
一部ですが、本日はその内容もご紹介いたします。
例えば、試作部品を弊社の3Dプリンターで出力したり。
試験用の車両が不足している、とのご相談を受け、自転車をお渡ししたり。
技術的なアドバイスを提供したり。
と、様々な形でサポートをしております。
インキュベーション企画への申込み、並びに高校生の皆さんとのタイアップは今回が初めてですが、高校生の皆さんから斬新な発想をいただくことも多く、石坂電器としても想像以上に有意義な
試みとなりました。
将来的にトマールくんシステムが全国的に普及し、そして自転車事故ゼロの日々が訪れることを
信じて。夢のような未来は、案外すぐそこまで来ているのかもしれません。
そして、そんな素晴らしい発明のお手伝いが出来ていることを私たちとしても誇らしく思います。
また、こちらの『始動人Jr.インキュベーション2023』は、今年度も3月に成果発表会を
予定しております。興味のある方は、ぜひご覧ください。
そして前橋高校科学・物理部の皆様、この度は本記事を作成する機会をくださり、
まことにありがとうございました。
今後の活動も引き続きよろしくお願い申し上げます。
石坂電器では特殊形状のコイルを1つから試作発注出来るということもあり、各地の大学など
教育機関からも研究のためとご依頼をいただき、高評価をいただいております。
些細なことでも構いませんので、もしコイルに関してお困りの学生さんがいらっしゃいましたら、
ぜひご相談ください。
お問い合わせはこちら、もしくはお電話からどうぞ。
お読みいただきありがとうございました🐧
それでは、また次回の更新をお待ちくださいませ。
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